2022
导演:渡邉 義浩
【序章より】 日本における中国史学史は、西欧近代史学への近さを基準として、そこへの到達度を計るものであった。劉知幾の『史通』や章学誠の『文史通義』への高い評価は、それに一因があろう。しかし、前近代中国における「史」部の関心事は、国家の正統化に置かれており、両者は明確に異なる。とりわけ、「史」部が確立した「古典中国」における儒教の影響力は圧倒的であり、史学のあり方は儒教との関係性の中でしか、論ずることはできない。「古典中国」における史学と儒教との関係を明らかにすることが、中国史学史の課題であろう。 なお、「古典中国」は、「儒教国家」の国制として後漢の章帝期に白虎観会議により定められた中国の古典的国制と、それを正統化する儒教の経義により構成される。そして、中国史に内在する「古典中国」の主体的把握に基づく時代区分を設定すると、中国史は、「原中国」(先秦。「...(展开全部)